嫌気発酵により放出された低級脂肪酸を利用する
嫌気発酵により放出された低級脂肪酸を利用するだけでなく、繁殖した共生微生物の菌体も消化吸収する。また、共生微生物による解毒もある程度は期待できるため摂食できる範囲が広がる。欠点は共生微生物が先に食物を利用するため、いわゆる栄養価の高い食料を摂食した場合に無駄が多くなることである。そのため、果実や肉類などの易消化性の食物を大量に食べると消化器内で異常発酵を起こし、最悪死亡する。このタイプのものは草や葉などいわゆる栄養価の低い植物を主に食べるために進化した。狭義の草食動物はこのタイプに属する物が多い。山羊や羊のように紙や稲藁のような極めて劣悪な飼料を効率よく利用できるものも存在する。粗剛な飼料を微生物が利用しやすいように咀嚼粉砕する能力が高い。代謝の過程でできた老廃物(尿素)を分解用共生生物を養う器官に分泌し、再利用する機能を持つことがある。例えばウシは尿素を反芻中の唾液や反芻胃に分泌し、共生生物はこれを元にタンパク質を合成する。該当する生き物は牛、山羊等の偶蹄類のほとんどや、コロブス(猿の一種)、ナマケモノなど、食道ないし胃前部の変形した餌の貯蔵部とすり潰し能力に優れた口器を持つ。一部の偶蹄類では、反芻胃(餌の貯蔵部)と口の間を食物を往復させ咀嚼し直しながら(反芻)共生微生物の繁殖を促す。ナマケモノ、コロブス、カバなどでは反芻は認められていない。
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宿主が消化吸収した残りを共生微生物に利用させ、共生微生物も消化吸収をする 。
上記2者を組み合わせ欠点を補う物である。大抵は糞食を伴う。キゴキブリやシロアリ類及びほ乳類ではウサギ類やモルモットが該当する。一度食べたものはまず宿主自身で消化吸収し残りを発酵させる。これをもう一度食べ共生微生物の菌体を消化吸収する。栄養価の高いものから低い物まで幅広く効率的に消化吸収できる。キゴキブリやシロアリではお互いの糞を食べ合う。また、一部のシロアリやハキリアリでは排泄物を体外共生菌に与えることを行う。ウサギ類やモルモットでは発酵させたものは一旦「軟糞」として排出し、すぐに摂食する。それでも残った物は「硬糞」として排出する。これがよく見るころころのウサギの糞である。ちなみに、食料が欠乏するときはこの硬糞をも摂食して利用率をさらに高める。このことによりウサギ類は真の草食恒温動物としては異例の小さな体を持ち、しかも繁栄することに成功している。シロアリはセルロース・リグニン共に高度に利用できる数少ない昆虫類の分類群として繁栄している。